皮膚表面に受けた損傷を回復させるスキンケアについて、説明してください。
「掻く」行為を繰り返すなかで、皮膚のバリア機能がダメージを受けると、感染防御能が弱まり、細菌感染やウイルス感染が起きやすくなります。皮膚に感染症が合併すると、さらに「かゆみ」が強まります。
「掻く」行為と「かゆみ」との悪循環は、アトピー性皮膚炎をさらに悪化させます。
そのために、皮膚バリア機能のダメージは、できる限り速やかに回復させる事が大切です。
皮膚表面に受けた損傷を回復させるために、ステロイド外用済は、最も効果的な治療手段です。
ステロイド外用済は、感染症による炎症であれ、アレルギー性炎症であれ、炎症を強く抑える働きがあります。
しかし、ステロイド外用済を長期に使用すると、皮膚表面の免疫を失調させ、さらに過敏な皮膚を作ります。
また、ステロイド外用済そのものによる接触性皮膚炎を起こす事も稀ではありません。
ステロイド外用済を効果的に使用するためには、次の点に注意する事が大切です。
1・ステロイド外用済を使用する量と期間を、使用を始める時にあらかじめ決めておく。
2・ステロイド外用済だけに頼るのではなく、基本的な治療法を実践する。