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「かゆみ」の感じ方は、その時の精神状態によっても、ちがうのですね?

知覚神経の受ける刺激の強さや感じ方は、その時の体調や心理状態の影響を強く受けます。

知覚神経が過敏な状態に陥っていると、汗や温度差、風などのわずかな刺激に対しても、「かゆみ」と感じます。

イライラしている時には、皮膚からのわずかな刺激も、強い「かゆみ」として感じられて、我慢できずに強く掻いてしまう。

その結果、皮膚が損傷し、さらに「かゆみ」が増すことになります。
心理的な不安定さは、アトピー性皮膚炎の発症や悪化の重要な鍵になります。
一方、「掻く」行為には、「かゆみ」を取るという目的の他にも、様々な心理的要素が隠されている事があります。
退屈な時に、母親の注意を引くために、「掻く」行為を取る。欲求を上手に処理できない時に、「掻く」行為を繰り返す事で、
自分の身体に対する関心を強め、まわりとの関係を絶ち、自分の殻に閉じこもる。
このように、「掻く」行為の背景にある精神的な問題にも、目を向ける必要があります

木村 彰宏(いたやどクリニック 小児科部長)

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