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皮膚の生理的な機能を維持・増進させるスキンケアについて、説明してください。

アトピー性皮膚炎の皮膚は、急性期の皮膚の炎症が落ち着いた後も、角質層の水分保持機能が劣り、ドライスキンの状態が続きます。そのために、わずかな刺激で、アトピー性皮膚炎が再発します。

アトピー性皮膚炎が落ち着いた後も、皮膚の生理的な機能を維持・増進させるスキンケアを、気長に続ける事が大切です。

1・入浴
体温より少し高め(37〜38℃)のぬるめのお湯に、30分以上ゆったりとつかるようにしましょう。
ドライスキンの人も、お湯の中では、しっかりと皮膚に水分を保持できます。
石鹸を手に塗り、皮膚の表面の汚れだけを優しく落とす事。タオルは使わない方が良いでしょう。
汚れのひどくない部位は、お湯だけで洗うようにして下さい。

2・入浴剤
炭酸が含まれていないタイプの入浴剤の使用は、皮膚の水分保持を高めて効果的です。
漢方薬を煎じた入浴剤も、よく使われています。

3・保湿系外用剤
皮脂の不足を補うために、保湿系外用剤を塗る事は効果的です。
ただ、アトピー性皮膚炎の皮膚は、健康な皮膚に比べて乾燥しやすいために、入浴後5〜10分ほどで、入浴前の乾燥状態に戻ります。

湯船からあがった後は、できる限り早い時間に保湿系外用済を塗るようにして下さい。
脱衣場に出る前に、浴室内の洗い場で軟膏を塗ると、効果的です。

木村 彰宏(いたやどクリニック 小児科部長)

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